暗闇は写真の敵?薄暗くて気味の悪い場所でうまく写真を撮る方法。カメラの低光量現象Sony a7S II [カメラ]
暗闇は写真の敵?薄暗くて気味の悪い場所でうまく写真を撮る方法。
暗闇は大口径のレンズを使う
光の少ない場所での撮影には、道具が重要です。特にレンズ。非常に高速なレンズが必要です。高速なレンズとはいったい何を意味するのでしょうか?
それは、レンズの口径を意味するF値のことをイイます。
光はレンズの開口部を通って、カメラ内部の画像センサーに到達します。口径が広いほど多くの光を通すので、暗い場所でも画像をとらえやすくなります。値が小さいほど最大口径が大きくなります。
最低でもf/4以下のレンズが必要ですが、f/2.8より速いものが理想です。
f/1.4からf/1.8ならパーフェクトでしょう。f/1.8の50mmまたは35mmのレンズであれば、比較的安価(1万5000円程度)にそれなりのものが入手できます。
ISOを上げる
次に、カメラのISOを上げましょう。これは、カメラの画像センサーの感度のことで、数値が高いほど、画像センサーが光を感じやすくなります。手動で調整したら、ロックするのを忘れずに。
せっかくの設定をカメラが自動的に変更してしまわないようにしましょう。
とはいえ、上げすぎには注意です。特殊なカメラでない限り、1600や3200を超えるのはやりすぎとのこと。ISO1600やISO3200を超えるを超えると、粒子の荒い写真になってしまいます。カメラのクセがわかるようになれば、ISOが高すぎるのを感覚としてとらえられるようになるそうです。
では、特殊なカメラの場合はどうなのでしょうか。本当に暗い場所での撮影には、カメラへの投資が必要です。
おすすめは、「カメラの低光量現象」である『Sony a7S II』。
このカメラは人間の目よりも暗所を見ることに優れていて、ISO10000でも十分な写真を撮影できるので、夜に三脚なしで歩き回っても何とかなります。同価格帯のカメラと比べて画素数は少ないため、高解像度は期待できませんが、各ピクセルにより多くの光が集められます。
Sony a7S IIを使い、『Under an Arctic Sky』というドキュメンタリーの映像と静止画を撮影しました。冬のアイスランドのオーロラのもとで行なうサーフィンを扱った内容で、とても見ごたえがあるので、す。
シャッター速度を下げる
多くの光が必要という理由で、カメラの画像センサーの感度を上げました。次は、カメラがより多くの光を捕らえられるよう、時間を長くとってあげましょう。シャッター速度を下げて、長時間露光で撮影するのです。
カメラの設定画面から、露光時間は手動で変更できます。ここでも、自動機能に設定を戻されないように要注意。本当に暗い場面では、5秒の露光時間を取るといいそうです。ただ、月などの光っているものであれば、2秒でも十分かもしれません。
オートフォーカスを使わない

Image:/Flickr
暗い場所での撮影時にはいつもマニュアルモードを使用するそうです。カメラのオートフォーカス機能は本当によくなりましたが、まだ低光量時には混乱しやすいので、マニュアルモードを使いましょう。
被写体を静止させる
長時間露光をする場合、すべてが完全に静止している必要があります。カメラも被写体も、微動だにしてはいけません。人を撮る場合、できるだけ動かずにいてもらいましょう。瞬間をとらえることはできなくなりますが、暗闇ではそれは犠牲にするしかありません。
光源を見つけてベストアングルを決める
暗い場所での撮影時は、技術的なノウハウを持つことはもちろん、クリエイティブになる必要もあるそうです。つまり、見せたいものをすべて画角に収めつつ、気をそらすものを入れないように、すべての位置を決めなければなりません。
環境光があるなら、それをうまく利用しましょう。ちょっとした光の調整で、後々の編集がだいぶ楽になります。被写体を動かしたり回したりしながら、ゆっくり時間をかけてベストアングルを見つけてください。周囲を見回して、利用できそうなものを見つけてください。それから、輝いているものには十分注意してください。低光量時には、ちょっとしたことが写真を台無しにしてしまうことがあります。
フラッシュを使うなら拡散させる

Image:/Flickr
フラッシュはできるだけ使わないのがベスト。暗い場所でフラッシュを使うと、色が飛んでしまうからです。でも、選択肢としてはナシではありません。必要であればフラッシュ(カメラ内蔵のものでもOK)を使ってもいいが、できるだけ拡散させることをすすめています。
拡散にはレジ袋がおすすめ。
被写体にある程度は光を当てておいたほうが、後々の編集は楽になります。
三脚とリモートシャッターを利用する
低光量撮影時の動きはNGです。特に、撮影者が動くのは最悪...カメラを静止させるための三脚が必要です。同じ理由で、シャッターはリモコン式のものを使いましょう。長時間露光時にシャッターを押すと、カメラを動かすことになってしまうからです。ほんのちょっとの衝突でも、写真が台無しになります。
リモートシャッターがなければ、少なくともタイマー撮影をしましょう。1秒遅れにしておけば、撮影時にカメラに触らずに済みます。三脚がなければ、できるだけ脇を締め、身を乗り出さないこと。これで、多少は長くカメラを静止させられるはずです。
ズームは足で?
暗い場所では、ズームレンズよりも単焦点レンズがおすすめです。ただ、当然ながらズームができません。その場合、「足でズーム」してください。ズーム機能に頼らず、足で被写体に近づくのです。特に、デジタルズームは避けてください。
RAWデータで保存
メモリーカードに余裕があるのなら、いつでもRAWデータで保存するのがベスト。高解像度の画像と、編集時に有効なメタデータが多く保存されます。このメタデータは、低光量撮影には非常に重要です。
また、暗いときは白黒が適していると思うかもしれませんが、カラーで撮影しておいて、あとで白黒にするほうが良いでしょう。後でカラーがほしかったと言って手遅れにならないよう、データは多いに越したことはありません。
[原文]Patrick Allan - Lifehacker US
Image:Flickr
暗闇は大口径のレンズを使う
光の少ない場所での撮影には、道具が重要です。特にレンズ。非常に高速なレンズが必要です。高速なレンズとはいったい何を意味するのでしょうか?
それは、レンズの口径を意味するF値のことをイイます。
光はレンズの開口部を通って、カメラ内部の画像センサーに到達します。口径が広いほど多くの光を通すので、暗い場所でも画像をとらえやすくなります。値が小さいほど最大口径が大きくなります。
最低でもf/4以下のレンズが必要ですが、f/2.8より速いものが理想です。
f/1.4からf/1.8ならパーフェクトでしょう。f/1.8の50mmまたは35mmのレンズであれば、比較的安価(1万5000円程度)にそれなりのものが入手できます。
ISOを上げる
次に、カメラのISOを上げましょう。これは、カメラの画像センサーの感度のことで、数値が高いほど、画像センサーが光を感じやすくなります。手動で調整したら、ロックするのを忘れずに。
せっかくの設定をカメラが自動的に変更してしまわないようにしましょう。
とはいえ、上げすぎには注意です。特殊なカメラでない限り、1600や3200を超えるのはやりすぎとのこと。ISO1600やISO3200を超えるを超えると、粒子の荒い写真になってしまいます。カメラのクセがわかるようになれば、ISOが高すぎるのを感覚としてとらえられるようになるそうです。
では、特殊なカメラの場合はどうなのでしょうか。本当に暗い場所での撮影には、カメラへの投資が必要です。
おすすめは、「カメラの低光量現象」である『Sony a7S II』。
このカメラは人間の目よりも暗所を見ることに優れていて、ISO10000でも十分な写真を撮影できるので、夜に三脚なしで歩き回っても何とかなります。同価格帯のカメラと比べて画素数は少ないため、高解像度は期待できませんが、各ピクセルにより多くの光が集められます。
Sony a7S IIを使い、『Under an Arctic Sky』というドキュメンタリーの映像と静止画を撮影しました。冬のアイスランドのオーロラのもとで行なうサーフィンを扱った内容で、とても見ごたえがあるので、す。
シャッター速度を下げる
多くの光が必要という理由で、カメラの画像センサーの感度を上げました。次は、カメラがより多くの光を捕らえられるよう、時間を長くとってあげましょう。シャッター速度を下げて、長時間露光で撮影するのです。
カメラの設定画面から、露光時間は手動で変更できます。ここでも、自動機能に設定を戻されないように要注意。本当に暗い場面では、5秒の露光時間を取るといいそうです。ただ、月などの光っているものであれば、2秒でも十分かもしれません。
オートフォーカスを使わない

Image:/Flickr
暗い場所での撮影時にはいつもマニュアルモードを使用するそうです。カメラのオートフォーカス機能は本当によくなりましたが、まだ低光量時には混乱しやすいので、マニュアルモードを使いましょう。
被写体を静止させる
長時間露光をする場合、すべてが完全に静止している必要があります。カメラも被写体も、微動だにしてはいけません。人を撮る場合、できるだけ動かずにいてもらいましょう。瞬間をとらえることはできなくなりますが、暗闇ではそれは犠牲にするしかありません。
光源を見つけてベストアングルを決める
暗い場所での撮影時は、技術的なノウハウを持つことはもちろん、クリエイティブになる必要もあるそうです。つまり、見せたいものをすべて画角に収めつつ、気をそらすものを入れないように、すべての位置を決めなければなりません。
環境光があるなら、それをうまく利用しましょう。ちょっとした光の調整で、後々の編集がだいぶ楽になります。被写体を動かしたり回したりしながら、ゆっくり時間をかけてベストアングルを見つけてください。周囲を見回して、利用できそうなものを見つけてください。それから、輝いているものには十分注意してください。低光量時には、ちょっとしたことが写真を台無しにしてしまうことがあります。
フラッシュを使うなら拡散させる

Image:/Flickr
フラッシュはできるだけ使わないのがベスト。暗い場所でフラッシュを使うと、色が飛んでしまうからです。でも、選択肢としてはナシではありません。必要であればフラッシュ(カメラ内蔵のものでもOK)を使ってもいいが、できるだけ拡散させることをすすめています。
拡散にはレジ袋がおすすめ。
被写体にある程度は光を当てておいたほうが、後々の編集は楽になります。
三脚とリモートシャッターを利用する
低光量撮影時の動きはNGです。特に、撮影者が動くのは最悪...カメラを静止させるための三脚が必要です。同じ理由で、シャッターはリモコン式のものを使いましょう。長時間露光時にシャッターを押すと、カメラを動かすことになってしまうからです。ほんのちょっとの衝突でも、写真が台無しになります。
リモートシャッターがなければ、少なくともタイマー撮影をしましょう。1秒遅れにしておけば、撮影時にカメラに触らずに済みます。三脚がなければ、できるだけ脇を締め、身を乗り出さないこと。これで、多少は長くカメラを静止させられるはずです。
ズームは足で?
暗い場所では、ズームレンズよりも単焦点レンズがおすすめです。ただ、当然ながらズームができません。その場合、「足でズーム」してください。ズーム機能に頼らず、足で被写体に近づくのです。特に、デジタルズームは避けてください。
RAWデータで保存
メモリーカードに余裕があるのなら、いつでもRAWデータで保存するのがベスト。高解像度の画像と、編集時に有効なメタデータが多く保存されます。このメタデータは、低光量撮影には非常に重要です。
また、暗いときは白黒が適していると思うかもしれませんが、カラーで撮影しておいて、あとで白黒にするほうが良いでしょう。後でカラーがほしかったと言って手遅れにならないよう、データは多いに越したことはありません。
[原文]Patrick Allan - Lifehacker US
Image:Flickr